VTIとは|バンガード社の低コストの米国ETF
そもそもETFってなんだっけ?
ETFのおさらい
ETFとは日本語で言うと「上場投資信託」というもので、株式や債券などの資産に投資することができる投資商品です。
続いて、投資信託について説明します。投資信託は、沢山の投資家からお金を集めて、そのお金を使って複数の資産に投資する仕組みです。つまり、投資信託に投資すると、自分のお金が複数の資産に分散して投資されるということになります。
そして、ETFは投資信託の一種ですが、ETFは株式市場で売買されることができます。これは株式と同じように証券取引所でETFの株式が売買することができるということです。
ETFの利点はいくつか存在します。まず、ETFは購入や売却が比較的に容易であるため、市場の変動に対し流動性があります。また、ETFは一つの投資で多くの銘柄に分散することができます。
これにより、リスクを分散し、複数の企業や資産に投資することができます。
さらにETFは低いコストで取引できることが特徴です。ETFの運用費用は比較的低く、手数料が少ないということが特徴です。
つまり、ETFとは簡単に言うと、投資家が手軽に多種多様な資産に投資するための道具と覚えておいてください。
VTIの基礎知識
ETFについて分かったところで、VTIについて説明します。
VTIは米国のETFです。CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動するように運用されるインデックス型のETFになります。
難しいことを言われてもわからないぜ!!
VTIを簡単に言うと、米国市場に上場しているほとんどの株式約4000銘柄に投資しているETFと覚えていってください。
VTIに投資するメリットは?
運用コストが激安
VTIに投資する最大の魅力といってもいいくらいで、運用コストが安いです。
VTIの経費率(手数料)は年率で0.03%になります。
米国ETFの平均経費率は0.2%と言われていますので、VTIの経費率がいかに安いかがわかりますね。これは世界最大級の資産運用会社「バンガード社」だから実現できる経費率となっています。
これまでも経費率の見直しをしているバンガード社、今後も経費率が引き下げられることを祈ってるぜ!
大型株から小型株までまとめて投資できる
VTIは低コストでありながら大型株から小型株まですべてを網羅して投資ができるということが魅力です。
米国株にはS&P500やNASDAQといった代表的な指数が存在しますが、これらには小型株が含まれていません。
VTIは大型株を中心として安定的なリターンを狙いつつ、小型株の成長の恩恵を受けられるハイブリットな商品となっています。
配当金が年4回もらえる
VTIは年間4回に分けて配当金が受け取れます。
支払月は3月、6月、9月、12月の計4回です。
配当金がもらえるってだけでうれしいぜ!
VTIの配当金の利回りは大体1.5%前後となっています。
VTIは値上がり益だけが狙えるだけでなく、インカムゲインも狙えるのが特徴です。
VTIの平均増配率は9%程度となっており、ETFの中でもなかなか良い増配率となっています。高配当ETFで人気のVYMは約10%であり、VTIは値上がり率とインカムゲインのどちらも恩恵が受けられて、長期投資を前提とするならば、とても人気の商品となっています。
VTIに投資するデメリットは?
少額投資に向かない
ETFは1口単位の購入になるため、少額投資には向いていません。
例えば、VTIが1口210ドル、ドル円が140円だとすると、VTIを1口購入するには29,400円必要になります。
まずは少額(1000円など)から投資したいという初心者には、少しハードルが高いかもしれません。
そのため、少額から投資したいという方は投資信託を利用しましょう。投資信託であれば100円から投資をすることが可能です。
為替リスクを考慮する必要がある
VTIの取引にはドルが使用されています。ドルを保有していない日本人にとって、円をドルに両替が必要になります。円からドルに両替をすると、その時々で相場が違います。
1ドル100円のときもあれば、1ドル140円のときもあります。
そのため、米ドルでVTIを保有するということは為替リスクを背負うということにもなります。
為替リスクとはなんでしょう。例えば、1ドル100円でVTIが200ドルだとしましょう。
その場合、200ドルは2万円ということになり、2万円でVTIが買えました。
VTIは200ドルで変わらないと仮定して、円安の影響により、1ドル120円になったらどうなるでしょうか。
答えは、VTIの価値は24,000円になります。(+4000円)
円安のときは円ベースの資産が増えるから、うれしいぜ!
逆に円高になったらどうでしょうか?
答えは16,000円になります。(-4000円)
VTIの価値が変わらずとも、円安円高によって円ベースでの価値が変わってきてしまいます。これが為替リスクになります。
VTIのまとめ
VTIについての理解が深まったぜ!
米国市場に上場している約4000銘柄に分散投資できるVTIについて解説してきました。
最後に、本記事で重要なことをおさらいしましょう。
・米国市場に上場しているほとんどの株式約4000銘柄に投資しているETF
・運用コストが激安で、大型株の安定的なリターンと小型株の成長の恩恵を受けられ、分配金も増配傾向。
・少額投資に向かない。為替リスクがあることを理解して投資することが必要
結局、どんな人がVTIに投資をするのがおすすめかというと、長期で積立投資ができる人で、今後もアメリカ経済が成長していくと考えている人は、VTIに投資するのが最適解です。